2010/08/29

フィクションがリアリティを獲得するとき②


夢。ここではないどこか。

先日、友人T、K、S、S2と映画「インセプション」を観た。

他人の夢に侵入して情報を盗む、アイディアを植えつける。
世界観とアクションの妙。

夢のなかで見る夢、の中で見る夢、の中で…。
階層性をもった夢の中、奥深く潜在意識まで潜り込んでいく。
夢と夢との関係性をカットで表現。映画的表現。

夢、ないし脳、ネットの世界が舞台の作品。
「マトリックス」「攻殻機動隊」等々、何を思い出すだろうか?
僕は…「パプリカ」


死。どこか知らないところ。

先日、日本のアニメ監督今敏(こんさとし)さんが亡くなった。

「PERFECT BLUE」「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」「妄想代理人」
そして、「パプリカ」。好きなアニメばかり。

何が面白いか?

「パプリカ」では、DCミニという装置を通して夢を共有する。
精神病療法として用いられていたが、精神破壊テロに悪用され、
しまいには、誇大妄想家が暴走し夢が現実を侵食。大変なことに…。

フィクションとリアルが混ざる。
「パプリカ」では夢と現実、「千年女優」では映画と回想。
虚実ない混ぜの世界を描くアニメーションというフィクション。
リアルな筆致で描かれる幻想世界。

広告からディスプレイへ、鏡からTシャツへ。
軽妙に走り回るパプリカ…夢ってこうじゃなくちゃ。


今。ここ。

アニメは動く画、リアリティを獲得したフィクション。
一方でアニメはフィクション、リアルとは程遠いフィクション。

徹底したフィクションを描くことができる。
そこにリアリティはないかもしれない。
でも、それが「リアル」と交錯するとき、「リアル」が浮かび上がる。

その「リアル」もアニメというフィクションなんだけれど。
それを見てる自分がいる、「今ここ」というリアル。

今敏の世界。



若くして膵臓がんで亡くなられた。残念。

ご冥福をお祈りします。

(H・ω・M)

1 件のコメント:

  1. 言いたかったことをズバリ言ってくれている。
    さすがは氷川竜介。
    http://www.sankeibiz.jp/business/news/100831/bsi1008310900001-n1.htm

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