
安富和男『虫たちの生き残り戦略』中公新書、2002年
地球上の動物種の約70%は昆虫って知ってた?
AKB48ファンを辞め、仮面ライダーWを次のターゲットに定めたわけだが、昭和ライダーを思わせるその虫フェイスを見るうちに、生来の「虫取り少年DNA」が疼きだした!
過去22年間、ずっと東京住まいだが、好奇心旺盛な幼稚園~小学校低学年の時期は比較的自然が多い環境で暮らした。渋谷からひと駅の目黒区は東山というところ。公務員官舎がとてつもなく土地を使っているそこは、昆虫にとって都会のオアシス。
虫をとるか図鑑を見るか…。とった虫は標本に。展翅版でキレイに羽を整えたり、腹を割いて内臓を取り出して脱脂綿を詰めたり、なかなかワクワクした。ウラギンシジミを捕まえてキレイにできた時の感動は今でも覚えている。
そんなわけで、昔のことを思い出しつつ、この本を読んでみた。
☆
本書は、「本能の知恵」基づく昆虫の行動に合理性を見出している。
目次
第1章 あの手この手の生き残り戦略
2章 愛の言葉、愛のかたち
3章 虫と植物は持ちつ持たれつ
4章 奇妙な行動の裏に隠された秘密
短いエッセイが24本。紹介されている昆虫は、モンシロチョウ、チャバネゴキブリといった身近なものから、ボクトウガやトドノネオオワタムシという馴染みのないものまで。
少し面白い生態を持つ昆虫を紹介したい。
①オオユスリカ―恋はハリケーンw
ユスリカは蚊と近縁な昆虫だが、血は吸わない。
とまり方もちょっと違って、前脚をつきだし張り付くようにとまる。
血を吸わないっていうことは栄養がとれない。しかも、消化器官も退化してる。なんてドMなんだ!結果、寿命は1日2日でその間に子孫を作らなければならない。そのため、ユスリカは命を懸けた合コンをするw
その合コンの名は「蚊柱」。
蚊柱はユスリカでなくとも他の蚊でもつくる。川辺を自転車で走っていて、大群の蚊につっこんだことはないだろうか。あれだ。
オスのユスリカは群をなして飛び、一匹では小さい羽音を増幅させてメスを呼ぶ。メスが蚊柱に入った途端、それまで協調していたオス共は一気にハイエナとなる。一匹のメスを奪い合い、一匹のオスだけが交尾できるのだ。これってガチな感じの合コンに似てるねw
昨日の仲間は今日の敵。草食系男子よ見習え!はいっ!w
②オオカマキリ―気象庁どっかいけ

オオカマキリは積雪量を予知できるらしい。
オオカマキリは「卵嚢」と呼ばれるゆりかごの中に、平均260個の卵を産む。卵嚢から大量の幼虫が生まれてくる様に驚いた記憶がある。スゴイ量だ。卵嚢は徐々に固まり耐熱性も持った防具となる。ただ、水には弱いので雪には気をつけなければいけない。
そこで仮説が立つ。
オオカマキリは大雪が降る年には卵嚢が雪に埋まらないよう、高いところに卵を産むのではないか?
実際、新潟県長岡市でこれを観察した酒井さんと湯沢さん(誰だw昆虫学の場合、研究者が学者ばかりでなくて面白い)によると、卵嚢の高さが110cmのとき最大積雪量は100cm、80cmのとき60cm、60cmのとき40cmと、相関が見られたらしい。
なぜ、オオカマキリが予知できるかはまだ分かってないが、昆虫には湿度や気圧を感知できるセンサーがあることが関係するのではとされている。
外れてばっかの気象庁、そして良純よりもカマキリはじめ昆虫の方が頼りになるかもねw
☆
他にも40日飲まず食わずでも元気なチャバネゴキブリとか、殺虫剤で逆に強くなるゴミムシダマシとかあった。
昆虫学は分類がメインだけど、最近では応用分野として、死亡時刻の推定にハエとかの集まり具合を見る法医昆虫学とか、農業や畜産に役立つ・害になる虫の研究がある。色々読んでみようと思う。
(H・ω・M)
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